過ぎゆく?夏

 記録的な猛暑の八月。暦の上ではもう秋なのですが、この暑さ。


 しかし、夏休みが終わるとなると、なんとなく、変わらぬ暑さの中にあっても、確実に「夏」が過ぎていくような気がしてくるから不思議です。
 今年も、新都田のお祭りで「安田クリニック」のアナウンスとともに花火が打ち上げられるのを無事に見届けることができました。

 「うち飲み」の晩酌を返上して2年半が経ち、ほぼ日替わりで往診の合間にいただくかき氷が、特にこの猛暑にあっては、私にとって「いのちの水」です。
 三ケ日の「キャベツ畑」の「黒蜜キナコ」の上質でしっとりと癒されるような甘みは、私にとっては夏の象徴のようなものです。アイスクリームが落っこちないように、木製の少し大きめのスプーンでいただく様は、手術で患部をデリケートに切り進んでいく際に、バランスや状況を考えながらメスやハサミを入れる場所の順番や角度・力加減などをその都度判断し、デザインしながら作業を進めていく様子によく似ていて、また別の楽しみがあります。
 浜松北高校近くの「布橋」さんのかき氷は、キメが細かくて、器からはみ出した頭でっかちな姿が大迫力です。
 一滴も周りにこぼさずに、美味しくきれいに食べるコツは、キャベツ畑は、真上にアイスクリームが乗っていますので、アイスクリームを落とさないように山の中腹から静かに掘削するのですが、布橋のかき氷は、頂上のど真ん中から静かに掘り下げていくのがコツにして唯一正統な流儀なのです。



 「布橋」は、「遠州焼き」とよばれる、お好み焼きの名店ですが、私は「むかしながらのペロペロお好み」が、少し焦げた山芋の香ばしい風味を感じられて大好きです。実は、万年ダイエット中なので、「ペロペロ」感に焼け石に水ていどの安心感を感じていることも理由かもしれませんが。

 8月最後の日曜日は、家族サービスをする余裕なく、名古屋へマンモグラフィー読影認定医の更新講習・試験に行ってきました。7時間もの間缶詰状態で、しかも真っ暗な中、100人分のマンモグラフィー読影を2時間で行うものですから、眼がチカチカしてふらふらになって帰ってきました。ちょうど名古屋ではスマップの名古屋ドームコンサートがあったようですが、まったく世間の空気と隔絶されていたので、「ああ、そういえば、今日の中日ドラゴンズの試合は横浜だっだったけぇー。」と何げなくテーブルを見ると、「SMAP」の文字が誇らしげなペットボトルが我が家に?!
 家内によれば、自宅から徒歩2分の小さなスーパーにあったそうです。さすが、掘り出し物が何げなく当たり前に置いてある「○○ストアー」!!
 ほんのちょっと夏のドームコンサートの熱狂の余波をいただいた感じがした夏の終わりでした。