桜島

昨日鹿児島から帰ってきました。とってもきれいな桜島が見送ってくれました。
鹿児島は人も熱く、いつもこの熱さに刺激されます。

私の従弟はソムリエですが、文化としての立つ成り立ちにおいて、ワインと焼酎にはよく似た部分が多いことに魅せられて、ずいぶん前から名古屋と鹿児島を足繁く通っています。
それと前後して、私も研究に関連して鹿児島におじゃまするようになったものですから、たいていこの従弟と同行することにしています。「おいしい焼酎を造ることに精進してきたが、あくまでも庶民の酒として安心して楽しんでいただくためであって、けっして限られた高級な酒を目指してきたわけではない。」と、ある蔵元がおっしゃっていました。おいしい焼酎を堪能するだけでなく、焼酎にかける熱い思いを垣間見ることができ、身が引き締まる思いでした。
どの焼酎もそれぞれにおいしく、それぞれに個性もありますが、それでも芋焼酎としての共通した性質を共有しているから芋焼酎なのだと思います。共有す確固たる基本と、個々の個性の両立に、消費者が選択のよりどころとする「好み」という基準が成り立っていく構造は、医療の世界にも通じる関係性のような気がします。
患者さんにとって、主治医はonly oneであってほしい存在ではないかと思います。しかし、それには、確かで愚直なほどの基本に対しての忠実さがまずあってこそ、個性が患者さんにとっても魅力となるのだと思います。
今日は、御殿場の富士病院での仕事でした。富士山は、吹雪の向こうに身をすくめていたようです。日本て、けっこう広いのかな?