修悦体の「安田クリニック」vol.2



 建物が完成しました。
 実は、1月末には実質的には箱として出来上がっていたのですが、「診察室」「内視鏡室」などの院内の室名札、案内表示がこのたびようやく所定の場所に掲げられ、器として完成しました。あとは、機材の搬入を着々と進めるばかりとなりました。
 思えば、地鎮祭から約9ヶ月、上棟式から5ヶ月。長くもあり、短くもあり、気がつけば、開院までもうすぐです。しかし、CGの完成予想図が半年近く、まだ空っぽのホームページの扉を勤めていてくれいますが、人間のお見合い写真などは、良くも悪くも、本人に対面した時の印象にイメージの違いを抱きがちのような気がしますが、本当にこのCGどおりの形で実物が眼の前に現れ、感動とともに不思議な気持ちです。縣設計事務所、株式会社ホミネの仕事のクオリティの高さに、感謝の気持ちでいっぱいです。
 建物の周囲には、佐藤修悦さんに「修悦体」で創っていただいた「安田クリニック」のシンボルマーク、ロゴが、燦然と輝いています。
 院内では、患者さんが整然と院内を迷うことなく歩けるようにと、佐藤さんの自発的御厚意で、「診察室」「内視鏡室」「受付」から「化粧室」にトイレの男子マーク女子マークの室名札や案内表示にいたるまで、すべて「修悦体」で作製してくださいました。
 来週には、あちこちの路傍にこの「安田クリニック」の案内・誘導看板がお目見えします。駅の大混雑の中で、大勢のお客さんが進むべき道を工事現場から守る隔壁に、進むべき目印をガムテープでわかりやすく書いたものが修悦体です。本場の東京でも、佐藤さんが警備にあたる駅の工事現場を中心にした、比較的限られた場所で、一定の期間でしかお目にかかれないものです。新宿駅や日暮里駅の工事現場での大混雑を、奇跡のように整然とした人の流れに変えた「修悦体」を目印にして、ぜひ、「安田クリニック」を見つけてください。
 さすがに、室名札は、ガムテープのオリジナルはサイズが大きすぎるので、所定のサイズのアクリル板に文字を加工して使用します。ただ、外看板のものも含めて、オリジナルはどれもアートとして貴重なものです。劣化しないようにラミネートして、待合室をギャラリーとしてディスプレイいたしますので、来院された際は、ゆっくりと御鑑賞ください。
 私はといえば、大好きな修悦体の文字に囲まれて、ワクワクしながら、新たな観光名所として、「るるぶ」浜松版にでも載せてもらえる日が来ちゃったりなんかして?と勝手な妄想を楽しんでいます。