雪景色

 在宅緩和医療の患者さんを診療させていただいていることもあって、お正月は浜松に貼りついていました。家族にとっては、のんびりとしていても退屈なお正月ではありました。たくさんの年賀状の懐かしさに、とうとういたたまれなくなり、1月9日の日曜日、家内が突然「御殿場に行こう!」と言い出すと、もう子供たちもいてもたってもいられない状態になりました。御殿場なら、緊急の往診を依頼されても2時間以内に駆けつけられます。幸い、定時の往診の患者さんは皆さん落ち着いた状態でしたので、さっそく当日に泊まれる宿を探してみました。さすがに連休の中日で、風光明美な行楽地ですから、心当たりの施設はことごとく満室だったのですが、昨年10月に御殿場の街中に忽然とオープンしたリゾートホテルがあったことを思い出し、ダメもとで問い合わせてみましたところ、なんと家族での宿泊ok!!喜び勇んで出かけました。
 その名も「マースガーデンウッド御殿場」。きれいでおしゃれな建物で、スタッフの接遇・サービスも洗練されてしっかりしていて、居心地は最高です。温泉はかけ流しの本格的なというより正真正銘の風情ある浴場で、そのギャップがまた、住み慣れたはずの御殿場にして、旅情を感じさせます。富士山を独り占めしたかのような景観に、10年もの月日を御殿場で過ごした私たちにとっても新鮮で懐かしい、息をのむような風景でした。9日の夜に雪が降り出し、幻想的な夜景から一夜明けると、
一面の銀世界の中に、日が昇るにつれてゆっくりと白装束をまとった富士山がくっきりと姿を現しました。


 10日は、懐かしい皆さんと穏やかな一日をすごせて、心身共にリフレッシュできました。
 中身の濃い小旅行でした。